【よくみられるケース】
- いらだちを抑えられず、周囲に当たり散らしてしまう
- ささいなことでカッとなり、暴言や暴力をふるってしまう
- 短気が原因で、家族や友人との関係に溝ができてしまう
【解説】感情のコントロールがうまくできない
感情のコントロールがうまくできないのは、ADHDの特性のひとつとして起こることがあり、突発的に怒りがわき起こり、怒鳴ったり、物を投げたりしないと怒りが収まらないことがあります。
ADHDの衝動的な怒りは爆発的ですが、怒りが収まると本人は何事もなかったかのようにケロッとしていることもあり、怒りの感情を持ち続けているわけではありません。
一方、怒りをぶつけられた相手は傷ついたり理不尽な思いをしたりするため、その後の人間関係がぎくしゃくしやすいといえます。
【改善方法】
◆怒りが出た瞬間にやる「タイムアウト」を決めておく
- 怒りがわいたら、その場で結論を出さずに「一旦離れる」を優先する
- 可能なら別室・トイレ・屋外など、刺激が少ない場所へ移動する
- 「今は落ち着く時間が必要」と短く伝えて切り上げる(長い説明はしない)
◆身体を使って怒りのエネルギーを下げる(安全な方法)
- 深呼吸をする(吸うより「ゆっくり吐く」を長めにする)
- 数をカウントする(10まで、または30秒だけ待つ)
- 水を飲む、顔を洗う、外気に当たるなど“切り替え動作”を固定する
- 握れる物(ボールなど)を握る、歩くなど、安全な動作に置き換える
◆「怒りのサイン」を先に知っておく
- 自分の怒りの前兆(肩がこる、声が大きくなる、早口になる等)を書き出す
- 前兆が出たら「タイムアウト」に入るルールにする(爆発してからでは遅い)
◆怒りの引き金を減らす(予防策)
- 怒りの引き金になる原因を考える(疲労、空腹、予定変更、騒音など)
- 原因をなるべく避ける(無理なら、先に対策を置く:休憩、代替案、環境調整)
- 「忙しい日ほど余白を作る」「睡眠不足の日は重要な話をしない」などルール化する
◆衝突後の“修復の型”を作る(関係を壊しにくくする)
- 落ち着いてから謝る(言い訳は後回しにして、まず相手の傷つきに触れる)
- 「次はこうする」を短く言う(例:怒りが出たら10分離れる)
- 同じことを繰り返さないために、怒りのプロセスを振り返って分析する
◆周囲に“安全な協力”をお願いする
- 怒りが出たときの合図を決め、合図が出たら会話を止める
- 本人も相手も安全に距離が取れるように、退避ルールを決めておく

