【よくみられるケース】
- 家族や親しい友人にも、敬語でよそよそしい態度をとってしまう
- サプライズでお祝いしてもらっても大喜びできない
- 悲しんでいる人に対して同情的な態度がとれない
【解説】感情をストレートに表現することが苦手
自閉スペクトラム症の特性があると、感情表現がうまくできない人がいます。
喜怒哀楽の感情はあるのですが、それを表情や態度に表すことが苦手なため、感情が人に伝わらず、誤解を受けてしまうこともあります。
例えば、贈り物をもらってもうれしそうな表情を見せないので、あげた人は「喜んでくれていないのかな」とがっかりしてしまうことがあります。
また、親しみを表現することも苦手なため、親しくなった友人に対しても敬語で話したり、他人行儀な態度をとったりすることがあります。相手は「打ち解けてくれていないのかな」と勘違いしてしまう可能性があります。
【改善方法】
◆うまく伝わらない時は言葉で表現する
感情表現がうまくできるように練習するのではなく、そういった特性があることを周囲の人に知ってもらうことが得策です。
親しい人であれば、その特性をふまえて感情を理解してくれるでしょう。
また、自分の感情がうまく伝わっていないと感じた時は、言葉で表現することも有効です。
- 「本当にうれしいと思っているからね」というように、ひとこと添える
- 「表情に出にくいけど、すごく助かってる」など短文で足す
◆感情を伝える“定型文”を持つ
- うれしい:ありがとう、本当にうれしい
- 助かった:助かった、ありがたい
- 申し訳ない:ごめん、気づかなかった
- 共感:大変だったね、つらかったね
◆親しさの度合いによって、言葉や態度を変える
初対面の人と、長年つきあいがある人では、言葉づかいや態度も異なってきます。
どうしたら「親しさ」を表すことができるのかわからない時は、具体的に尋ねてみて、相手がすすめるやり方を採用してみましょう。
- 「名前は呼び捨てでもいいのか」
- 「敬語は使わなくてもいいのか」
◆よそよそしさを減らす“段階的な変更”
- いきなり敬語をやめず、語尾だけ柔らかくする(です→だよ など)
- 呼び方を一段だけ近づける(苗字→名前+さん など)
- 相手に「こう呼ばれてうれしい呼び方」を聞く
◆気持ちを表に出すのが難しい時の工夫
- 言葉で伝えるタイミングを決める(受け取った直後に一言言う)
- メッセージで補う(口で言いにくい時は文章で伝える)
- 感謝は“行動”で返す(小さな手伝い、時間を取るなど)

