【よくみられるケース】
- 妊娠による心身の変化や生活制限にストレスを感じている
- 妊娠中に服薬できないことで不調を感じている
- 出産を控え、強い不安に悩まされている
- 出産前後の劇的な生活変化についていけない
【解説】変化の予測が難しく、負担が大きくなりやすい
妊娠後、身体には大きな変化が表れ、心の状態も変動しやすくなります。
自閉症スペクトラムの特性がある人の場合、そうした変化をあらかじめ予測することも難しいですし、実際に訪れた変化を受け入れ、それに合わせて考え方や生活を変えていくことが大きなストレスになりやすいといえます。
さらに、出産が近づくにつれ、出産に向けた不安も強まることでしょう。
精神科の薬を服用している場合は、中止しなければならないケースもありますが、妊娠中、授乳中でも服用できる薬もあります。自己判断で中止せず、主治医に相談するなど、妊娠前にこうした知識・情報を十分に確認しておく必要があります。
【考え方を変える】
◆不安は「情報」と「段取り」で小さくできる
変化をゼロにはできませんが、わからない部分を減らすだけで負担は下がります。
【改善方法】
◆不安を増やす「わからなさ」を減らす
- 妊娠中に起こりやすい変化を、先に情報として把握しておく
- 産後の生活(睡眠、家事、買い物)の流れをざっくり決めておく
- 準備は「持ち物」「手続き」「家の環境」の3つに分けてチェックリスト化する
◆支援を先に確保する(当日になって探さない)
- 出産経験があり、妊娠中や出産後の心身・生活の変化を知っている同性のきょうだいや友人、専門家に支援を求める
- 家事・買い物・送迎など、何を誰に頼むかを事前に決めておく
◆薬・体調の変化に備える
- 通院している場合は、妊娠前に医師に妊娠の希望を告げて相談する(障害特性から起こりうる問題について予測してもらう)
- 妊娠中、授乳中でも服用できる薬があるため、自己判断で中止せず方針を確認しておく
◆つわり・体調不良の時期は「できることを減らす」
- つわりがある時期は、食べたい物だけを食べるようにする
- 家事は最低ラインにして、できない日は“やらない”と決めておく
- 予定を詰めず、休む時間を先に確保しておく
◆コミュニケーションをラクにする
- 不安なことは口頭だけで抱えず、メモにして整理する
- 「何が不安か」「どうしてほしいか」を短い文章にして共有する

