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鍼灸施術例

不妊治療による抑うつ症状の施術例

不妊治療による抑うつ症状30代 女性 福津市

来院までの経緯

流産の後、1年以上にわたって病院で不妊治療を続けていました。

生理が来るたびに激しく落ち込み、外を歩いていても自然に涙が出ていました。

産婦人科や街中で妊婦さんを見るたびに悲しくなり、「どこに行けばいい?」と追い詰められていました。

「子どもを産めない私は価値がないと思ってしまう」といった自己否定が強い状態でした。

月の3/4は体調不良が続き、「激しい落ち込みと体調不良をどうにかしたい」とホームページをご覧になり、ご来院くださいました。

初回来院時のお悩み

・激しい落ち込み
・何もないのに涙が出る
・月の3/4は体調が悪い
・肩こり、胃痛、頭痛
・極度の冷え性で、運動しても汗が出にくい
・朝、足がしびれるように冷えて、ベッドからすぐに降りられない
・眠れない

初回来院時の心身の評価

・精神面の揺れが強いと、身体症状も出やすいご様子でした。
・東洋医学的には「血虚タイプ」の傾向がみられ、全身に栄養を届ける「血」が不足しやすく、貧血、冷え、不安などが出やすい状態でした。
・「怒り」の感情が強く表れていました。
・思考のクセとして、「○○をやらないといけない」と考えやすく、できないと自分を責めて罪悪感を抱きやすい状態でした。特に、妊娠できないことについて自分を責めていました。

鍼灸施術の経過

初回

① 抑うつ症状や緊張を和らげることを目的とした鍼灸施術を行いました。

② 冷えや体調の波を整えることを目的に、「女性ホルモンのバランス」や「冷え」に配慮した鍼灸施術を行いました

※初回に「妊娠のための施術をしてほしい」とのご要望がありました。ただ当院では、妊娠の成否を目的にした施術は行っていません。妊娠をゴールにすると、毎回の結果に心が揺さぶられやすく、かえって当院が「つらさを思い出す場所」になってしまうことがあるためです。
そこで、まずは病院での不妊治療で消耗した心身を整え、落ち込み・不眠・強い自己否定を和らげ、「今の自分を責めない感覚(自己受容)」を取り戻すことを優先しました。

2~5回(週1回の来院)  

冷えが和らいできて、足がしびれるような冷えは出にくくなってきました。

「寝ようと思えば眠れるようになってきた」とのお話がありました。

激しく落ち込んだ時に行えるよう、「不安を軽減するセルフケア」をお伝えしました。

6~9回(週1回の来院) 

不眠や頭痛も和らいできました。

涙が出るほどの落ち込みは減ってきました。

人工受精を控えて不安が高まりやすい時期だったため、下腹部周辺の緊張や巡りに配慮した施術を追加しました。

「なんとなく妊娠できそうな気がするんです」とおっしゃいました。

10~16回(週1回の来院)

妊娠のご報告を受けました。

以後、妊娠期の鍼灸施術を行いました(月1~2回のペースで来院)。

抑うつ症状がぶり返しにくいよう、心身の緊張を和らげる施術を中心に行いました。

つわり、頭痛、腰痛、便秘など、その時期の体調に合わせた施術も行いました。

現在

無事に出産を終えられました。

※経過には個人差があります。妊娠・出産を保証するものではありません。

最後に

自分の価値は自分で決めるものですが、他人と比べて自分の価値を決めてしまうことがあります。

この方は、「人と比べると、つらくなる」とおっしゃっていました。

今の自分を少しずつでも受け入れていくことが、「幸せ」に近づく一歩になると考えています。

妊娠が分かる前に、「私は私でいいと思えるようになった」とおっしゃったことを、私も嬉しく感じました。

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